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京成・京急を中心に取り上げる阪急ファンのブログです。日本一遅い速報を届けます。

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時代に一石を投じた京急2100形

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京急2100形。この車両は時代に一石を投じた車両と言っても過言では無いと思います。多ドア車の導入を鉄道各社が進めている時代に2ドアクロスシート、国内鉄道メーカーに各種主要機器や部品をオーダーするのが当たり前なのに海外製品を使用、そして爆速(伝統)。登場から20年以上経った今、京急ファンだけでなく、他の鉄道のファンや、鉄道ファン以外からも 根強い人気があります。今日はそんな京急2100形の紹介です。

京急2100形

京急2100形2157編成

筆者撮影:京急2100形2157編成
  • 製造年:1998年~2000年
  • 製造数:10両編成80両
  • 最高営業速度:120km/h
  • 設計最高速度:130km/h
  • 主な運用:快特、ウィング号

2000形の後継、京急創業100周年・21世紀を目指した車両として製造されました。京急の中でも人気車両であり、大都市圏の通勤車両にも関わらず2ドアクロスシートが爆速で京浜間の路地裏を駆け抜けています。

2ドアクロスシート車両は2100形の特徴ですが、もう一つ特徴的な点を挙げると、海外製部品を多く使用している点です。2100形登場時に使用していたVVVFインバータはドイツのシーメンス社のもので、ドレミファインバータとして鉄道ファンのみならず、多くの人が知っています(更新後は東洋製IGBT-VVVFインバータに変更)。それだけでなく、内装にも海外製品を導入しています(後述)。

 

2ドアオールクロスシートの「通勤車両」

多ドアロングシートが全盛なのに2ドアクロスシート

京急2100形が登場した1998年前後で製造・量産されていた大都市圏の車両はドア数が3~4の車両が多く、近郊型車両を除けば、基本的にロングシートの車両が全盛期でした。それもそのはず、都市中心部への人口は毎年の様に増加し、鉄道各社が輸送力増強のために、とにかく車両に多くの人が入れるようにと工夫を凝らしていた時代です(東京の一極集中が顕著になっている現在でもそうですが)。

しかし、京急は独自の道を貫きます。2ドアクロスシートの2100形を投入したのです。ただし、突拍子もなく2ドアクロスシートを導入したわけではありません。京急は三浦への観光輸送も担っており、観光輸送も目的とした2ドアクロスシート車両を昔から保有しています。初代700形、2000形と言った2ドアクロスシート車両を引き継いで投入されたのが2100形です。

京急2100形車内(ウィング・シート設定車両)

筆者撮影:京急2100形車内(ウィング・シート設定車両)

品川から三崎口まで、クロスシートに乗って長時間・長距離移動するにはクロスシートはピッタリと思います。座席も、リクライニングこそありませんが、柔らかい座席とゆったりと座れる傾きがあるので、長旅でも疲れにくいでしょう。実際に座ったことのある方はご存知だと思いますが、他の通勤車両と比べると、2100形の座席は座り心地が良いです。「ほんとかよ?」と思ったアナタ、JR東日本の車両のボックスシート座席に座って、京急2100形の座席と座り心地を比べてみて下さい。

 

しかし、通勤車両では荷が重い

2ドアクロスシートを有しており、長時間・長距離移動に向いた2100形ですが、この2ドアクロスシートは諸刃の剣でもあります。何故なら、ラッシュ時の混雑および、混雑による遅延の原因を作ってしまっています。2ドア車両なので必然的に出入口が少なく、乗降に時間がかかってしまいます。

加えて、クロスシート車両はロングシート車両に比べると収容力が低く、ラッシュ時に2100形に入りきらない乗客を他の車両に押し付ける格好になります。また、クロスシートなので通路が狭く、車内の移動に時間がかかります。ご丁寧に奥に詰めて乗車した結果、降車駅で降りるのに時間がかかり、発車遅延の要因にもなっています。

同じような事例に阪急6300系があります。阪急京都線の特急専用車両として製造された阪急6300系も2ドアクロスシートでしたが、京急のクロスシート車両同様、ロングシート車両と比べて収容力が低く、乗降に時間がかかり遅延の要因となっていました。結局、阪急6300系は3ドアセミクロスシートの9300系の登場により阪急京都線からは撤退し、嵐山線で4両編成となってのんびりと余生を過ごしています。

 

凝った内装

高いグレードの車内空間

2100形は車内の居住性に力を入れており、内装のコンセプトは、『Casual&Free/「若者と自然のエリア」』としています。メルティな(溶け込みやすい)乗り心地、深く透き通るような客室空間を演出しています。

登場時の車内の化粧板は淡い琥珀色の大理石模様、連結面の妻壁の色は淡いパープル系に仕上げています。座席は紫を基調としたモケットになっており、高級感・特別感を表現しています。また、デビュー時はカバー付き蛍光灯を採用しており、直接照明を避けて(うわっ!まぶしっ!ってならないように)いるなど、居心地の良い空間をつくる工夫や努力がされていると言えるでしょう。

京急2100形車内(ウィング・シート設定車両)

筆者撮影:京急2100形車内(ウィング・シート設定車両)

更新後の車内は、それほど変化はありませんが、車端部のボックスシートの色を反転、車端部の窓が開閉可能&ロールアップカーテン(上に巻き上げるタイプ)に変更、カバー付き蛍光灯を反射式のLEDにして間接照明を演出するなど、細かな部分で車内空間に変化が見られます。

 

座席は外国製品

冒頭で少し述べましたが、京急2100形は海外製品を多く使用しています。デビュー当時にドレミファインバータを使用していたことは有名ですが、内装にも海外製品を使用しています。座席はノルウェーのエクネス社の製品を、座席表地はスウェーデンのボーゲサンズ社の製品を使用しています。エクネス社の座席は京阪8000系・9000系・800系などでも採用されています(9000系はロングシート化のため取り換え済)。

尚、車端部のボックスシートと補助座席は日本製品を使用しています。

 

ブラインドでは無くカーテン

京急2100形車内(ウィング・シート設定車両)

筆者撮影:京急2100形車内(ウィング・シート設定車両)

写真左側の窓はプリーツカーテン、右側の窓は車端部のためロールアップカーテン

京急2100形の車窓にはカーテンがあります。西陣織の横引き式プリーツカーテンです。今はほとんど見かけなくなりましたが、国鉄特急ではカーテンが採用されていました。今でも、長距離バスや空港直通のリムジンバスなどではよく見かけます。しかし、京急2100形が登場した時期には、車窓の日差しを遮るためのブラインドが通勤車両や近郊車両に多く採用されており、JR東日本のE231系ではUVカットガラスを採用してカーテンを取り付けないなど、鉄道車両からカーテンと言う存在が消えつつあった時期でした。

にも関わらず、京急2100形はカーテンを採用しています。もはや時代に逆行しているんではないかと思える行為にも見えますが、このカーテンが鉄道車両から消えつつある中で、逆にレア度が増しています。それも京急2100形の魅力の一つと言えるでしょう。

 

座りたい人向け

京急2100形はクロスシート車両ということもあってか、人気があるため、三崎口や横須賀に遊びに行く時に、わざわざ2100形を狙って乗車するという人も多いです。なので、基本的に平日の昼間以外は着席が難しいです。

そんな時はお金の力で何とかしましょう。京急2100形が主に運用に就いている快特に、ウィング・シートと呼ばれるサービスがあります。現金500円(カード決済なら300円)で着席可能です。例えば、品川から三崎口に行く時に、どうしても2100形のクロスシートを体験したいという人は、500円玉を握りしめて、2号車乗車口で並んでましょう。2100形が到着してドアが開いたら、500円を支払って着席が確保出来ます。ウィング・シートについては過去に取り上げていますので、こちらの記事を読んでみて下さい。

www.stellacreate.com

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編集後記

関西に目を向けてみると、3ドアですが223系・225系、阪急9300系や京阪3000系がセミクロスシート、2ドアの京阪8000系はロングシート部もクロスシートを採用しており、関西圏では割と馴染みがあります。

一方で、関東で2ドアクロスシートを採用している通勤車両は京急2100形のみで、関東在住の方にとっては非常に珍しい車両のため、京急2100形は根強い人気があります。特に無料でクロスシート車両に乗れると言うのは、関西圏よりも機会が少ないです。クロスシートは有料か近郊車両のボックスシートですからね。まだ京急2100形に乗ったことが無いという方は、是非一度、体験してみてはいかがでしょうか。

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