京成線・北総線内を走る車両は京成電鉄・北総鉄道・千葉ニュータウン鉄道の3社が存在しますが、京成グループ内なので、車番は違えど、基本的には似たような顔の車両が走っています。しかし、その中で1人だけ、いや、1車両だけ違う顔が存在します。そう、住宅・都市整備公団9100形です。
何ですか、この電車は?
上の写真は、千葉ニュータウン鉄道9100形、愛称は「C-Flyer(シーフライヤー)」と呼ばれる車両です。千葉ニュータウン鉄道が所有し、北総鉄道が管理している車両で、京成グループ内の車両です。1994年に2編成、2000年に1編成が導入され、現在は計3編成が運行に就いています。
この9100形、「京成グループ内の車両です」と言われて見せられても、初見だと「えっ?なにこれは…」みたいな反応になると思います。それもそのはず、もともとは住宅・都市整備公団(現在の千葉ニュータウン鉄道の線路を保有していた事業者)が千葉ニュータウンのイメージアップのために造られた車両だからです。
9100形の変遷
住宅・都市整備公団については説明すると色々と長くなるので、かいつまんで言うと、1981年に設立され、1999年に解散し、都市基盤整備公団が業務を引き継ぐも、2004年7月に都市再生機構に組織改編となり、住宅・都市整備公団から続いた鉄道事業は、京成電鉄が100%出資して設立した子会社・千葉ニュータウン鉄道に事業継承されます。
そんなわけで、9100形は、
- 住宅・都市整備公団(1981~1999)
- 都市基盤整備公団(1999~2004)
- 千葉ニュータウン鉄道(2004~)
と所属を変遷させています。そのため、京成グループの車両と言っても、もともとは住宅・都市整備公団が発注したものなので、こんな顔(?)なのです。ちなみに、顔はこんなの、失礼、独特な形状ですが、走行機器は京成3700形や北総鉄道7300形のものと大差はありません。
独特なデザイン
上記の経緯より、製造が京成グループではありませんので、京成グループの車両にデザインを合わせる必要がありません(走行機器は京成グループなのにね)。なので、住宅・都市整備公団さんは張り切って独自のデザインを施します。
9100形はオナガという鳥をイメージしてデザインされ、顔は黒とブルーのスカート、車両の下の縁の部分にブルーのラインを入れたカラーリングになっています。そして各車両のうち、片側1ドアは色が塗られており(先頭車はブルー、中間車はイエロー)、なかなかのデザインセンスを発揮しています。
ちなみに車内は中間車の車端部にクロスシートを設けていたりしています。1次車は車端部の両側に、2次車は車端部の片側にと、なかなかの迷列車要素を兼ね備えています。
本記事ではあまり写真を上げていませんが、もっと写真が見たいという方は、鉄道コムで調べてみて下さい。9100形以外にも写真がたくさんあります→鉄道コム:9100形
C-Flyer(シーフライヤー)という愛称
この9100形には「C-Flyer(シーフライヤー)」という愛称がつけられています。「C」には次の意味が込められています。
- Chiba-Newtown(千葉ニュータウン)
- Comfortable(快適)
- Clean(清潔)
- Culture(文化)
尚、Flyerは「速い列車」という意味が込められていますが、連想するには少し難しいかもしれません(私だけですかね)。
主観ですが、いかにも、税金を湯水の様に使うバブル期の公団が考えそうな少々強引な横文字の羅列と言ったところでしょうか。車両にイメージアップの意味を込めたところで、住宅・都市整備公団のイメージアップは難しいと思いますが。そもそも、そんな意味のない事に力を入れていなければ、現在も住宅・都市整備公団が残っていたはずですからね。
編集後記
住宅・都市整備公団に対して少々辛口になってしまいましたが、9100形という車両はなかなか攻めてる感じがするので個人的には結構好きだったりします。3編成しか存在しないので、見れたら幸せになるかもしれませんね。定期運行は北総線、京成押上線、都営浅草線、京急本線・空港線で行われているので、待っていれば見れるかもしれません(私はちょこちょこ見かけます)。
Twitterフォローもよろしくお願いします^^
鉄道ネタやブログ運営等をつぶやいてます。
関連記事
www.stellacreate.com
www.stellacreate.com
本ブログの鉄道コム投稿記事はコチラ
最近の鉄道情報
今後1週間の鉄道イベント(鉄道コムより)