Web
Analytics

社畜ゲートウェイ

京成・京急を中心に取り上げる阪急ファンのブログです。日本一遅い速報を届けます。


東武30000系を地上に追いやった東武50000系50050型

【スポンサーリンク】

f:id:neko_britannia:20210606153115j:plain

かぼちゃ電車と呼ばれる東武50000系。50000系は50000型・50050型・50070型・50090型のバリエーションがあり、伊勢崎線・東上線の主力車両として日々の営業に就いているほか、東上線の座席指定サービスであるTJライナーを担うなど、現在の東武には欠かせない存在になっています。

さて、今回見ていくのは、50050型と30000系。50000系の話から始まっているのに、唐突に30000系が出て来る理由は、とある事情から、東京メトロ半蔵門線・東急田園都市線への直通用車両である東武30000系を、結果的に追いやることになってしまったからです。

 

直通車両として登場した50050型

東武50000系50050型は、2006年に登場した、東京メトロ半蔵門線と東急田園都市線に直通可能な車両です。

東武線内は久喜から押上までの間は急行・準急で運用され、半蔵門線を経由して田園都市線の中央林間まで、約94.9kmの長距離を走っています。

この50000系50050型の導入目的は、直通用として既に運行されていた30000系の置き換えとして導入されたわけですが、30000系はデビューから10年も経過していないにもかかわらず、50000系50050型によって置き換えられています。

f:id:neko_britannia:20210606153433j:plain

で、置き換えられた30000系ですが、直通用の機器を剥がされた挙句、伊勢崎線運用から東上線の地上運用への転属と言う境遇に置かれています。

30000系の置き換え

30000系転属までの経緯

30000系が50000系50050型によって置き換えられた原因ですが、先に30000系の登場からの経緯をたどります。

1996年11月に製造された30000系は、東武で初めてワンハンドルマスコンを採用したこともあり、1997年3月まで約5ヶ月間の習熟運転期間を設けた後にデビューしています。

1999年に半蔵門線との直通を予定していましたが、なんやかんやあって半蔵門線の水天宮前~押上間の開業が延期されてしまい、2003年の相互直通運転開始まで30000系は伊勢崎線内で平和(?)に暮らしていました。

2003年の相互直通運転が開始されて以降、本来の目的であった直通運転に就く30000系ですが、本来の目的を果たした結果、2006年に50000系50050型によって置き換えが始まりました。

 

置き換えの原因

30000系置き換えの原因は東急線内の混雑です。

混雑するくらい利用率が高いという事は、経営者からしてみれば利益が出るので歓迎されることなのですが、現場や利用者からしてみればたまったものではありません。

東急は混雑対策のため、東急5000系に6ドア座席収納車を導入します。6ドア車を5号車と8号車にピンポイントで設置する必要があるくらい混雑していました*1

とまあ、東急側は何とか対策を講じたのですが、問題があったのは東武30000系。運転台が邪魔だったのです。

何故、運転台が邪魔していたかと言うと、伊勢崎線・半蔵門線・田園都市線の3社直通車両は10両編成車両の規定があります。東急と半蔵門線は10両固定編成の車両を直通用として用意しています。しかし、30000系は4両編成と6両編成を連結して10両編成を組成していました。数だけ揃っていればいいわけでは無く、先頭車両は中間車両よりも車両定員が少ないため、4両編成と6両編成を連結していた30000系は、10両編成固定車両と比べると、どうしても定員数が少なくなります。

百歩譲って、少しばかり定員数が減るのは仕方ないのですが、致命的だったのが先頭車両の位置。先述した通り、当時、東急5000系の5号車と8号車を6ドア化する必要があるくらい、田園都市線内で混雑していました。それにも関わらず、30000系は混雑する位置に先頭車両が入る状態です。

表にしてみると、混雑対策で6ドアにした東急5000系5号車の位置に、東武30000系には定員が少ない先頭車両が来ていることが分かります。

←中央林間 10号車 9号車 8号車 7号車 6号車 5号車 4号車 3号車 2号車 1号車
東武30000系 先頭車 4ドア 4ドア 4ドア 4ドア 先頭車 先頭車 4ドア 4ドア 先頭車
東急5000系 先頭車 4ドア 6ドア 4ドア 4ドア 6ドア 4ドア*2 6ドア 4ドア 先頭車

尚、東武30000系の先頭車両の定員139名に対して、東急5000系の6ドア車両は定員155人(座席収納時は定員154人だが、詰めればもっと…)となっているので、確実に混雑することがわかります。そしてこれが原因となり、直通路線での遅延を招くとなると、それはもう大変。

そういう訳で、置き換えに登場したのが10両固定編成の東武50000系50050型です。

 

何故、30000系は10両固定編成ではなかった?

30000系が4両+6両で10両編成を組成していた理由は、伊勢崎線特有の事情がありました。

まず、浅草~曳舟には6両編成しか入れないこと。浅草駅は、その構造上、現在も(というか、駅自体を立て替えない限りは未来永劫)6両編成しかホーム有効長が無いため、特急車両でさえも最長6両編成になっています。直通前は4両編成と10000系の2両編成を連結して6両編成で運用されていました。

そして、30000系製造当時、10両編成が検査可能な施設を東武が所有していないことが原因にもなっています。現在は、10両編成が入線可能な南栗橋工場がありますが、30000系が製造された時に、西新井工場と杉戸工場は20メートル級車両の限界が8両だったので、30000系10両固定編成を製造出来ませんでした。メンテナンスが出来ない状態であれば、運用に就けないので、製造してもオブジェと化すだけです。

30000系を地上に追いやる50050型

30000系にとってみれば不運と言えば不運ですが、50000系50050型は強くてニューゲーム状態。

伊勢崎線特有の事情から、混雑の原因を引き起こすことになってしまった30000系。30000系に設置していた直通機器を、50000系50050型が剥ぎ取り、30000系を再び地上に戻してあげます。そして戻ったのは地上であっても、その先は東武東上線。製造された当初の目的からは大きく変わってしまいました。

30000系が2003年3月に直通運用を開始してから、最初に置き換えられたのが2005年9月。直通開始まで7年間待ったのに、直通開始からわずか2年半で地上に戻り始めました。

一方、50000系50050型は何事も無かったかの様に、今日も元気に直通先まで長距離を走っています。

 

編集後記

ちょっと30000系寄りの話になってしまいましたが、50000系50050型が導入されたのは、過去にあった東武伊勢崎線特有の事情を回収した格好になります。結果的に、直通運用で不運になった30000系を救ったのも50050型なので、救世主とも言えるでしょう。ただ、直通運用では救ったのですが、30000系を本当に救ったのかは別の話。

ご意見ご感想はTwitterまで^^

twitter.com

フォローもお願いします><

鉄道ネタやブログ運営等をつぶやいてます。

関連記事

www.stellacreate.com

www.stellacreate.com

本ブログの鉄道コム投稿記事はコチラ

鉄道コム投稿記事一覧ページ

最近の鉄道情報

 

今後1週間の鉄道イベント(鉄道コムより)

 

*1:5号車と8号車が6ドアになったのは、渋谷駅の階段やエスカレーターの位置と、5号車・8号車の位置が近いため。当時のプレスリリースにもわざわざ明記されている。2月14日(月)から田園都市線に6ドア・座席格納車両を試験導入(インターネットアーカイブ 2005年当時)

*2:後に6ドア化