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鉄道車両ブランド「sustina」は関東圏以外で市場拡大が出来るのか

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Wikipedia:東急2020系電車より

先日、sustinaの記事を投稿させて頂いたところ、アクセス数が結構ありました。少なからず、sustinaに関して興味を持たれている方がいるのかなと勝手に思っています。

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先日、鉄道関係の友人に会った時に、sustinaの話になり、sustinaの将来性について議論していました。鉄道関係の友人を持っていると、こういったコアな話も出来るのでありがたいですね。個人的に鉄道談義が出来る方が増えると良いなと思っていますので、もしよろしければご連絡下さい。さて、今回はsustinaの将来性についての記事です。

「sustina」の現状(2019年現在)

総合車両製作所の鉄道車両ブランドである「sustina」は2012年に発表され、2013年の東急5050系サハ5576号車の試作車を皮切りに、JR東日本E235系、東急2020系、都営5500形などの登場で注目されています。関東圏ではJR東日本・大手私鉄でsustinaブランドの車両が徐々に増えています。

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筆者作成:2019年現在のsustina車両(バンコク・メトロは省略)

一覧にしても分かる通り、sustinaの車両は関東圏を中心に導入されています。関東以外でも静岡鉄道A3000形・バンコクメトロのパープルラインで導入されるなど、じわじわと伸ばしている途上と言ったところです。

「sustina」の市場拡大についての懸念

この記事のテーマであるsustinaの将来性ですが、筆者個人としては先に懸念が浮かんできます。それが以下3点です。

  • 納入先が関東圏中心
  • オールステンレス車両
  • 単一的な車両バリエーション

あくまでも、筆者個人的な見解であると予防線を張っておきますが、この3点を鉄道仲間に話すと「確かに」と納得してもらえます。

先に断っておきますが、「sustina」という車両ブランドを貶める様なことを言いたいわけではなく、あくまでも「sustina」ブランドの将来性の懸念を述べたいだけですのであしからず。

納入先が関東圏中心

sustinaは総合車両製作所の車両ブランドです。総合車両製作所は東急車輛製造を前身とする鉄道車両メーカーで、東急車輛鉄道時代には関東大手私鉄・帝都高速度交通営団(現・東京メトロ)、国鉄・JR東日本が主な納入先で、総合車両製作所になって以降も引き続き、関東大手私鉄・東京メトロ・JR東日本が主な納入先になっています。関東圏以外に目を向けると、静岡鉄道と泉北高速鉄道に車両を納入していますが、関東圏には及びません。総合車両製作所の車両自体が関東圏を中心に鉄道車両を納入しており、sustina車両も関東圏を中心とした納入になっています。東急車輛製造時代の名残と言えるでしょう。

筆者の見解としては、ブランドの浸透のために、既存の取引先に「sustina」ブランドを採用してもらい、そこから徐々に展開していくという戦略を採っていると考えています。というのも、「sustina」という車両ブランドの発表が2012年(車両の登場自体は2013年)であり、日立製作所のA-trainや川崎重工業のefACEに比べると「ブランド自体」の登場は遅いです(E231系やE233系の大量投入や派生車両を数多く製造しているため、車両ブランドに相当する実績は持っていました)。なので、ブランド浸透のために、まずは既存の取引先の関東にある鉄道各社から納入して実績を作り、徐々に関東外にも展開すると予想しています。

ただし、関東圏以外で納入が思わしくないとなると、雲行きは怪しくなります。そんなことは総合車両製作所の経営層は、当然、認識しているでしょう。ですが、現状では関東圏以外での展開は厳しいと思います。JR西日本の次世代車両として登場した225系はefACE車両として製造され、225系をベースとした227系や323系を導入していることを見ると、sustina車両の導入は難しいでしょう。

関西圏の大手私鉄は各社様々ですが、現状、南海電鉄がsustinaを導入しています。しかし、sustina導入は南海電鉄のみで、阪急は9300系以降がA-train、京阪は2代目3000系以降がefACE、阪神・近鉄は近畿車輛となっており、sustinaが食い込むのは厳しいでしょう。

東海圏を見てみると、日本車両製造の牙城と言っても過言では無い状態です。名鉄はほぼ全ての車両を日本車輛鉄道に発注していますし、JR東海は313系の初期車こそ東急車輛製造が製造していますが、それ以降はパッタリです。

追い打ちをかけるようですが(筆者個人としては追い打ちをかけているつもりはないのですが)、関東圏以外で拡大を望むどころか、関東圏での拡大も厳しい状態です。と言うのも、東京メトロの車両はA-trainでの製造が続きますし、かつて東急車輛製造時代の大口納入先であった西武・東武もA-trainの採用しているので、関東圏の市場を維持するのにパワーを割かざるを得ないことが予想されます。

オールステンレス車両

総合車両製作所は前身の東急車輛製造時代からオールステンレス車の実績が豊富であり、その経験と研究開発による成果の一つとしてオールステンレス車両の「sustina」というブランドを立ち上げました。

オールステンレス車両の特徴としては、腐食に強く、腐食による強度低下の対策を講じなくて良いため、車両重量の軽量化が可能です。また、各部材の組み立てで車両が完成するので、全体的に溶接が必要な鋼製車やアルミニウム車両よりも工期が相対的に早いです。さらに、車両表面の塗装が必要ないので、塗料費(材料費)・塗装作業費(人件費)が節約出来ます。

上記の様なメリットがたくさんあるオールステンレス車両ですが、JR各社や関東私鉄ではオールステンレス車両が普及している一方、関西私鉄にはあまり普及していません。関西は南海電鉄がオールステンレス車両を採用していますが、その他の関西私鉄はアルミニウム車両です。前項の「納入先が関東圏中心」の要因の一つにもなっています。

「でもJR西日本の225系や323系はオールステンレス車両じゃん!」という意見もありますが、225系はsustina登場前の2010年からefACEブランドで製造されており、225系をベースとして車両を製造するJR西日本の長期戦略に、sustinaが食い込めるかと言えば難しいでしょう。更に、川崎重工業のefACEはアルミニウム車両とオールステンレス車両の両方があるので、オールステンレス車一択のsustinaが対抗できるかと言えば限界があります。

単一的な車両バリエーション

これこそ筆者の完全な偏見ですが、sustina車両は鉄道各社で似たようなデザインの見た目が多いです。E235系は非常にインパクトのある見た目ですが、東急2020系・静岡鉄道A3000形・京王5000系は何となく似ています。あくまでも筆者の感性なので鵜呑みにしないで欲しいですが、「sustinaってこんな感じになるのね」という感想です。

車両ブランドというコンセプトを否定しているわけではありません。統一的な基準を設けて設計・製造コストを抑え、統一規格による保守性を向上させて安全運行に寄与し、環境にも優しいというのが車両ブランドの本来の存在意義です。個人的には「もうちょっと個性出して欲しいなあ」と言う鉄道ファンの妄言です。

編集後記

総合車両製作所の車両ブランド「sustina」の将来性について、主に懸念を述べさせていただきました。筆者はsustinaに悪意を持っているわけではなく、「ちょっと厳しいんじゃないですかねえ…」という感覚で執筆しています。デザインは同じような感じの車両が多いですが、運行安全性の向上やバリアフリー重視の設計など、中身は最先端を行く車両です。

今後、JR東日本でE235系が大量投入されるでしょうし、E235系の派生車両が関東圏に多く登場するでしょう。しかしながら、sustinaが海外展開を目指している反面、国内の関東圏のみでとどまってしまうのではという懸念があり、稚拙ながら本記事を執筆させて頂きました。

 

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