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社畜ゲートウェイ

京成・京急を中心に取り上げる阪急ファンのブログです。日本一遅い速報を届けます。


小田急3000形と京成3000形、似てる?似てない?

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小田急・京成で最大勢力を誇る両3000形は、通勤車両の顔と呼べる存在です。(偶然)車番が同じだったり、日車ブロック工法で大量に製造されたり、洗練されたシンプルなデザインだったり、なんだか生き別れの兄弟みたいな感じがする人も多いのではないでしょうか。

沿線も経営戦略も異なる小田急と京成ですが、その中で何かと共通点のある小田急3000形と京成3000形。今回は、その二つの車両の似ているところ・違うところをピックアップしてみました。

 

小田急3000形と京成3000形の似てるポイント

まずは似てるポイントから見て行きましょう。

「標準車両」というコンセプト

小田急3000形と京成3000形は、ともに標準車両という位置づけで製造されています。どちらの車両も2000年前後の社会的トレンドである「環境」というキーワードを掲げ、省エネ・バリアフリー・低コストが念頭に置かれて開発されました。

小田急3000形は、1次車こそ小田急2000形の仕様*1を継承していますが、2次車では標準車両として基礎を固め、3次車以降で「通勤・近郊電車の標準仕様ガイドライン」に準じた設計となっています。

京成3000形は京成グループの標準となる車両として設計され、京成グループの一員である北総鉄道・千葉ニュータウン鉄道・新京成電鉄にも京成3000形と同仕様の車両が導入されています。

軌間の違いや、他社乗り入れ車両の違いはありますが、小田急3000形・京成3000形、どちらも標準化の転換点となった車両です。

どちらも標準車両と位置付けられ、仕様を固めて旧式車両を一気に置き換えたことによって、標準車両のメリットである製造&保守のコスト圧縮に貢献しています。

 

大量導入と置き換え

標準化とセットの話になるのが、大量導入と車両の置き換えです。

小田急3000形は6両編成27本・8両編成8本・10両編成12本の合計346両*2が製造され、2600形・初代4000形・初代5000形・9000形を置き換えています。老朽化対応と輸送力向上を目的とした置き換えで、加速性能もアップしてたことによる高速化にも寄与しています。

京成3000形は6両編成29本・8両編成19本の合計の合計326両が製造され、3200形・3300形・3500形(未更新)を置き換えました。京成の場合は、老朽化だけでなく、成田スカイアクセス線開業が控えていたので、4両編成を6両編成化して、京成上野~高砂の輸送力向上の目的も兼ねています*3

鉄道趣味的には、同じ車両が多いと飽きるという方もいらっしゃると思いますが、経営面を考えれば、ひとつの形式に置き換える方が助かります。車両形式やバリエーションが多いと、メンテナンスや部品調達でお金がかかるため、標準となる車両を定めたほうが、何かとメリットがあります。

 

シンプルなデザイン

両車のご尊顔を見て頂ければわかりますが、かなりシンプルなお顔です。一言で言えば無駄が無いと言えます。これは主観なのですが、パッと見で似ています。

ブラックフェイス採用、直線的なデザイン、一体化した種別・行先表示器、おでこヘッドライト、側面には帯ラッピングのみといった、シンプルイズベストな仕上がりです。

有名デザイナーにデザインを依頼するというのは、ここ数年のトレンドですが、両車が製造されたのは2000年代初頭であり、至上命題は大量置き換えであったため、「機能は充分に、デザインはシンプルに」というのが感じ取れます。

 

ちょっと違うポイント

ここからは小田急3000形と京成3000形のちょっと違うポイントを見てみましょう。

地下鉄線直通対応の可否

小田急3000形と京成3000形の差異で大きなポイントとなるのは、地下鉄線に直通出来るかどうか、という点です。

小田急3000形は自社線内での運用を大前提に製造されたため、地下鉄乗り入れに必要な条件である「貫通扉」が車両前面に設置されていません。細かい規定を挙げると、東京メトロ千代田線に入場するために必要な機器を設置していなかったりします。

一方、京成3000形は、都営浅草線・京急線を走行可能にするために、車両前面に「貫通扉」を設置していることはもちろん、先頭車両が電動車・120km/h走行可能・起動加速度3.3km/h/s以上・ドア位置などの規定を満たしています。6両編成は都営浅草線に入れませんが、将来的に8両編成化を見越して直通規定に準じた仕様です。

一見すると京成3000形の方が柔軟性のある設計であると思えますが、そもそも、小田急と京成で経営戦略が異なるため、あくまでも差異の一要素に過ぎないというところでとどめておきます。

 

製造バリエーションごとの差異

小田急3000形は製造バリエーションによって、その姿を少しずつ変えてます。1次車ではワイドドアを採用しますが、2次車以降は標準ドアに変更になったり、2次車までと3次車以降でスカートの形状が異なっていたり、内装を変えたりなどなど…。製造初期の段階で得たものをフィードバックし、それを次期バリエーションに反映すると言った、手堅い変化を続けています。

事細かに説明すると大変なことになるので、詳しくはOdapediaさんの記事を参照ということで。

odapedia.org

一方で、京成3000形は劇的な変化が見られる様な製造バリエーションの差異はありません。強いて言うなら、3次車までは回生ブレーキを採用し、4次車以降で純電気ブレーキを採用したところ*4、また、7次車が成田スカイアクセス線仕様になっていることが目立った差異です。細かい部分を挙げると、無線アンテナの設置位置や、種別・行先表示器や運番表示器の違いなどがありますが、小田急3000形のほどの大きな差異というのは、ほとんどありません。と言うのも、直通先の規定、特に都営浅草線の規定が厳格であるため、最初に決め打ちして製造しています*5

 

連結運用

小田急3000形は他形式と連結して運用することがありますが、京成3000形は他形式と連結して運用することはありません。

小田急は最大10両編成での運用が存在し、3000形6両編成と他形式4両編成の組み合わせで10両編成を組むことがあります。

一方、京成は最大8両編成で、3000形は固定運用が前提というのもありますが、6両編成の相方になる2両編成が存在しないというのも、他形式と連結しない要因のひとつです。直通先の京急車両の4両編成と12両編成で運用ということも行いません。

 

編集後記

とまあ、勢いで小田急3000形と京成3000形の記事を書いてみました。

京成ユーザーなので京成が多めなところもありますが、細かいところを探せばもっと多くの共通点や相違点が見つかると思いますので、みなさんも是非、探してみてください。

こういった比較は、経営戦略や沿線状況が異なるので、一概にココが同じ!ココが違う!とは言い難いですが、調べてみると色々と掘り起こせそうで、イチ鉄道ファンとしてはワクワクしますね。

本記事の執筆にあたって

当サイトを訪れる小田急ファンの方は初めましてかもしれません。普段、当サイトでは京成・京急を中心に記事を書いています。普段から当サイトをご覧になっている京成・京急ファンの方なら分かると思いますが、少し書きっぷりが大人しい感じになっています。何故かというと、こういった試みは初めてで、何かと手探りだからです。

さて、本記事の執筆の発端は、昨年の11月に「京成3000形の製造が急務だった理由」という記事を公開し、普段から懇意にして頂いている、小田急に非常に詳しいOdapedia様から、次の様なツイートを頂戴したことから始まります。

確かに!と思って、執筆にとりかかろうと思ったのですが、そもそも私の手元に小田急の写真が無い&小田急に乗ったのが2回しかありません。しかも半分は仕事。現地に行って実際に自分で撮影し、感じ取るものがないと書けない性質なので、即座に執筆出来ませんでした。

社会情勢が極めて不安定&私の仕事の都合上、約半年が経って、soseki様と一緒にOdapedia様のところにゴー。現地でOdapedia様の直接講義を受講し、無事に写真も確保。実際に乗ってみて、わずかながら小田急と言うものを感じることが出来たので、ようやっと執筆に至りました。

とは言え、小田急に関してはまだまだヒヨッコなので、知識が少しばかり付いても、アウトプットをどうしたらいいか、どのようなレトリックを駆使すれば良いのか等、書き終えてからも課題が残ると言った状態です。今後も徐々に鍛錬を積み重ね、精進していきますので、どうか温かい目で見守って頂ければと思います。

また、最後になりますが、この場を借りて、現地で丁寧に案内して頂いたOdapedia様と、お忙しいにも関わらず一緒に付いて来て頂いたsoseki様に改めてお礼申し上げます。

関連リンク

Odapedia様関連記事

今回の記事作成あたり、(勝手に)参考にさせて頂いたOdapedia様の記事です。

odapedia.org

odapedia.org

Style-Train Graphics-

soseki様(Style-Train Graphics-のオーナー様)に当記事を紹介して頂きました!

style.design-the-sight.com

車内について詳しく考察されていらっしゃるので、是非ご覧下さい!

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*1:ワイドドアを採用したこと等。

*2:10両編成固定化後の編成本数と車両合計数。

*3:金町線が本線に入らなくなったのも輸送力向上の大きな要因

*4:3008編成で純電気ブレーキの試験を実施し、結果をフィードバックして4次車以降で純電気ブレーキを採用している

*5:色んな実験は京成3700形の後期車両で実証済なので、京成3000形にあまりハネなかったということもある