2021年1月31日にプレミアムカーを導入し、更なる飛躍が期待される京阪3000系「コンフォート・サルーン」。中之島線のエースとして投入されましたが、最初から順風満帆ではなく、本来の役割から徐々に離れてしまっていました。
中之島開業と同時にデビューした2代目3000系
2代目京阪3000系は、2008年10月19日の中之島開業と同時にデビューしました。「風流の今様」というデザインコンセプトのもと、これまでの京阪車両のイメージを一新する様なカラーリングを施しています。そして、8000系並みの車内グレードと通勤車としても利用出来るように3ドア2列+1列の転換クロスシートとし、次世代の京阪を担いつつ、初代3000系に勝るとも劣らない車両として期待されました。
しかし、世の中はそんなに甘くはありません。淀屋橋に向かう京阪本線に並行する形で新設された中之島線は、中之島線全体で一日あたり7万人以上の利用を見込まれていましたが、フタを開けてみると、開業初年度の一日あたりの利用者数は2万5,618人で、予想を遥かに下回ります。
尚、中之島線全体の利用者数は2011年に3万3,000人を超えるのがピーク、以降は、3万人前後でウロウロしています。
中之島線のエースとして期待されるも…
3ドアという汎用性の高さに加え、クロスシートでゆったりといった良いとこ取りの3000系は、デビュー時から中之島~出町柳の快速急行と通勤快急がメインで、早朝や深夜には淀屋橋方面の特急・急行・準急・普通といった幅広い運用に就いていました。
しかし、先述した様に、中之島線の利用客が伸びず、中之島線のエースであるはずの3000系は、2011年から朝夕ラッシュ時のみに中之島線に入線することになります。そして、2013年には平日夕方ラッシュの中之島線への乗り入れが廃止、2016年には夕方ラッシュの中之島線乗り入れも廃止となり、最終的に、2018年には平日夕方の中之島を発着する快速急行運用が無くなったため、3000系が中之島線に入るのは平日朝・土休日深夜の区間急行と普通になります。
中之島線のエースとして投入したはずの3000系は、気が付いたら本線を走る8000系を補完する役割にシフトしていたのです。
8000系を補完する
一方、ダブルデッカーを擁する8000系「エレガント・サルーン」は2017年8月20日からプレミアムカーを導入したことにより、更なる飛躍を遂げていました。その傍らで、中之島線のエースとして期待された3000系は、当初から役割は変わってしまいましたが、クロスシート車両ということもあり、年末年始・ゴールデンウィーク・行楽シーズンなどに本線の快速特急「洛楽」に就くなど、8000系の補完する形で頑張ります。
そんな折、8000系のプレミアムカーが好評だったこともあり、2018年11月8日に3000系のプレミアムカーの導入が発表されます。8000系を補完する役割でしたが、遂に8000系と同等レベルの運用に就くことが決まりました。
プレミアムカー導入で更なる飛躍となるか
2021年1月31日に3000系プレミアムカーがスタートとなり、日中の全ての特急がプレミアムカーになりました。3000系の当初の役割とは少しばかり(というか大幅に)逸れてしまいましたが、これから大きな飛躍となることでしょう。
編集後記
さて、鉄道趣味的に気になるのは3000系プレミアムカー導入による、余剰車両の行方でしょうか。それについては、稚拙ながら私見を述べているので、よろしければそちらもご覧頂ければと思います。
普段、当サイトをご贔屓頂いているパスケースさんと椿ティドットコムさんが、3000系プレミアムカー乗車体験記を作成なさっていますので、そちらも是非ご覧ください^^
パスケースさんの記事(8000系プレミアムカーとの比較もあります)
椿ティドットコムさんの記事
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