阪急7300系。1982年に登場した、阪急7000系の京都線仕様の車両です。1980年に製造された7000系とほぼ同じ仕様ですが、7300系の方が製造時期が少し後になったことで、少しだけレベルアップして登場しています。
さて、そんな7300系ですが、登場時から現在まで、幅広い運用で活躍していますが、2008年に衝撃的なことが起こりました。
阪急7320Fのリニューアル
2007年11月のある日のことです。
阪急の偉い人「7320Fくん、君も長い間、頑張って走ってくれたから、そろろそ大規模な更新工事しようと思うねん。新しくなって再デビューするで!」
阪急7320F「ほんまですか!?お願いします><」
阪急の偉い人「でやなあ、11月から正雀車庫のあっこに場所に入ってくれへん?次出るんわ、そうやなあ…来年の夏(2008年8月くらい)やな。そん時まで、まあ休みと思って、羽伸ばしといてええで!」
阪急7320F「わかりました!(更新工事にしては長いけど…まあえっか!)」
そして7300系7320Fは正雀車庫に入りました。
時は流れて2008年8月末。長期間に渡る7320Fの更新工事が終わり、いよいよお披露目になります。
阪急の偉い人「7320Fくん、更新工事が終わったで。良い顔になったわ~。モテモテやで。またいつもみたいに、頑張ってお客さん運んでな。」
阪急7320F「ありがとうございました!(何かちょっと顔のあたりがへんな感じやけど…体も万全になっとるし、まあええか!)」
更新工事が終わり、正雀車庫から出てきた7320F。体(車体)もスッキリして心機一転、意気揚々と試運転に走り出しました。
しかし、しばらく走っていると、周囲の目線が気になりはじめました。と言うか、周囲がざわめいています。毎日、安全運転を心掛けてくれる運転士さんや車掌さんだけでなく、いつも利用してくれるお客さんも困惑している様子です。7320Fは不安で仕方がありません。そして対向列車も「えっ!?」という反応を示して来ます。
ちょうど、淡路駅で5号線に9300系9300Fがいたので、7320Fは聞いてみました。
阪急7320F「なあ、9300Fちゃん、みんなが僕のことじろじろみて来るねんけど…なんかそわそわしとるし…」
阪急9300F「…あんた誰や?新入り?」
阪急7320F「えっ!?僕やで僕!」
阪急9300F「…いや、ぼくぼくって…あんた誰なんや?」
阪急7320F「7320やで!もう!更新工事で正雀おって見かけへんからって、冗談きついわ~」
阪急9300F「えっ!?…あんた、顔どうしたん…?あ、先行くわ!」(特急)
阪急9300Fとのやり取りが気になって仕方ない7320Fは、試運転が終わって正雀車庫に戻った時に、運転士さんに聞いてみます。
阪急7320F「運転士さん、僕の顔、何か変なんかなあ…」
運転士さん「ああ、まだ自分の顔、見てへんかったんか。ちょっと待っててな。」(カメラパシャ*1)
運転士さん「ほら、これ、君の顔やで。ええ顔になったなぁ~」
阪急7320F「…!?」
衝撃的なリニューアル
さて、上記の様なやり取りが実際にあったかどうかは定かではありませんが、2007年11月に7320Fはリニューアルのために正雀車庫に入り、9ヶ月にわたる長期間の工事が終わり、2008年8月末に再出場しました。その顔がコチラです。
ちなみに、同じ7300系で編成は違いますが、リニューアル前の顔がこちら↓
もはや別形式の顔です。7320Fのリニューアル後の顔は、2013年に登場した2代目1000系にかなり似ています。2008年当時を振り返ってみると、個人的には「8300系と9300系を足して2で割ったような顔」という印象でした。
その後、7000系・7300系のリニューアル工事は続けられました。7000系・7300系は7320Fみたいな顔になるのかと思いきや、7320Fの顔になったのは、7007Fと7008Fだけです。どうやら、時間とお金がかかるみたいで、リニューアル工事を実施した他の7000系・7300系の顔は、車番の位置変更や貫通扉の窓拡大、ステップの追加など、細かい部分の変更にとどまっています。
阪急にとって更新を期に新車顔に寄せたかったという意図があったのかもしれませんが、内装や機器などを優先して更新する必要があるため、お金と時間と労力がかかる顔の整形の優先度は低かったのでしょう。
編集後記
尚、7320F・7007F・7008Fは新車の顔になりましたが、VVVF化されませんでした。
Twitterフォローもよろしくお願いします^^
鉄道ネタやブログ運営等をつぶやいてます。
関連記事
本ブログの鉄道コム投稿記事はコチラ
最近の鉄道情報
今後1週間の鉄道イベント(鉄道コムより)
*1:本来は業務中なので撮影しません。あくまでもフィクションです。